寒太郎と観る阿呆
ヒューヒューと風の音がする朝。
青空は所々見えるけれど、空気が冷たい。
冬まっしぐらな山奥から、宮島へ。
道中の景色を眺めていて、あっ、と気付く。
まだ木に葉が付いている。
山奥とは、季節の流れが半月ほど違うみたい。紅葉をまた楽しめた。
今日の目的は、厳島神社世界遺産登録20周年を記念して行われる神楽奉納。
前回休日に訪れたときはとても混雑していたが、平日の今日は全体的に穏やかだった。
お馴染みの鹿たちも、どことなくのんびりして見える。いや、彼らは普段からのんびりだろうか。
厳島神社の入り口で頂いた記念品。
流石の宮島。紅白まんじゅうも、もみじ型。
神楽は全部で6曲舞われた。
衣装の色使いや装飾品をみると、インドから始まり、ベトナムや中国ヘと渡った流れをここ宮島でも汲んでいるのが伺える。
ゆったりと、重厚感のある舞。
4曲目からは面を付けての舞だった。
途中、鳥の大群が舞台上空で華麗な旋回を披露。
まるで舞方と鳥が共に舞っているかのような光景に、観客も今日一番の盛り上がりだった。神様の仕業だとしたら、神様はお茶目だ。
神楽は多種多様だ。というのを知識的認識ではなく経験的認識ができ、観に行ってよかった。
自ら神楽を舞ったからこそ、所作だとか道など、違いを比較をする上での新たな視点を養えたのだと思う。環境に感謝。
帰路は車で道に迷いに迷い、半ベソかきながら帰ったとさ。