道を整える牛飼い
今日は牧場。
来てすぐに、横たわる子牛の姿が目に入る。
「昨日の夕べ。また、死産だったんよ」
ぽそっとおばちゃん。
10日程前にもあった。
どのくらいの頻度で起こる事なのか、私にはわからない。でも、見慣れる光景ではない。おばちゃんもそうなのだと思う。
失くなる命もあれば、生まれる命もある。
一昨日生まれたという子牛は、ミルクを飲むのがまだへたっぴ。おでこの旋毛も、お尻も、かわいい。元気に大きくなって欲しい。
作業を一通りして、いつもなら終わりなのだけど、今日は違った。
これは池ではない!道!
公道から牧場へと通じる道なのだけど、この通り大きな水溜まりがある。牧場に入るにはここを車でバシャアと突破しなくてはならない。
そして、牧場に運ばれるいかにも道路っぽい素材。
ちなみにこれは、「アス」ファルトを「バラ」した「アスバラ」というのだよ(途中までアスパラだと思ってた)
「もうすぐ雪降るけぇ、埋めとかにゃ~やれん」
ということで、道路整備開始。
スコップと一輪車でせっせとアスバラを運ぶ。しかし、あまりの途方もない作業に、開始早々限界を感じる。
おばちゃんとヒーヒーしていたら、社長がショベルカーで登場。テクノロジーの素晴らしさよ。
その後は、
社長がアスバラ運ぶ→おばちゃんと私でアスバラを広げ水溜まりを埋めて行く
の繰り返し。
水溜まりが埋まったところで、ひとまず午前の作業は終了。う、腕が、、、。
まさか牧場作業後に道路工事をするとは思っていなかったので、弁当を持参しておらず、昼食は近くのパン屋へ。優しい味がしておいしい。
そして午後。
アスバラを固めるため、社長はショベルカー、おばちゃんは軽トラ、私は小型のキャッチャーカー(勝手に名前つけた)でアスバラの上を行ったり来たり。
初の小特車の操作に、最初は「うっはー!」とテンション上がるも、如何せん同じ所を往復するので、案の定飽きる。
「ちぃと飽きてきたな、、」と思い始めた頃に、おばちゃんが「飽きたー!」と軽トラとばしてきて、何だか気が抜けて笑っちゃう。
気持ちを共有できる人がいるから、頑張れるんね。
飽きた気持ちと戦いながら、何とか終了!!!
before
after
写真のアングルの違いはともかく、池は道になった!
道路すらDIYする酪農家。
だから、田舎はおもしろい。